黒澤公人の 自動化書庫導入のための基礎データ

「一次情報ダイレクトアクセス」時代、「検索即閲覧」時代のドキュメンテーションシステムのあり方を考える。
 自動化書庫導入のための基礎データ
  1日あたり10時間開館
  1ヶ月25日開館
  1年300日開館を仮定すると


1日600冊を出庫するようになると、自動化書庫は、1分毎の出庫となり、処理能力を越える時間帯も発生する可能性も大きくなる。ピーク 時には、10分待 ち、30分待ちという現象も発生すると思われる。(出庫平均2、3分の処理能力の自動化書庫の場合。)
コンテナに大量に薄い資料が格納されている場合は、出庫ステーションに到着してから、図書・雑誌を見つけ出す時間もかかるとすると、1分 で処理するのが難 しい場合もある、(製本雑誌など、コンテナからの取り出しがしやすい場合はよいが。)
入庫作業も発生するので、その時間をどこに確保するかも問題になる。入庫作業ここでは、フリー入庫を前提にかなり多めの時間を設定してい るが、固定入庫方 式だと、600冊の入庫に1冊1コンテナを呼び出して、入庫する場合は、1コンテナ1分の呼び出しができても、10時間必要となり、ほと んど実用的とは言 えない。固定入庫をする場合は、出庫予想量を明確に検討しておかないととんでもないことになる。

公共図書館の場合、非常に多くの貸出数の多い図書館も多いので、どのような図書を自動化書庫に入庫するか、十分検討する必要がある。
大学図書館や専門図書館で、あまりにも利用されない図書を自動化書庫に入庫する場合は、自動化書庫の建設コスト、保守料金コストも考慮し て、ある程度、経 済パフォーマンスも考慮するする必要がある。あまり利用されないことが明らかな場合は、閉架高密度などの書庫でもよいかもしれない。
年間10万冊を越えるようになると、かなり、運用監視を強化する必要がありそうだ。



一日あたり
(10時間)
一ヶ月
(25日)
一年間
(300日)
一時間
1冊あたり
一日あたり
入庫作業時間
1冊
25冊
300冊
0.1冊

数分
10冊
250冊
3000冊
1冊

数分
100冊
2500冊
30000冊
10冊
6分
20分
300冊
7500冊
90000冊
30冊
2分
60分
600冊
15000冊
180000冊
60冊
1分
120分
900冊
22500冊
270000冊
90冊
45秒
180分
1200冊
30000冊
360000冊
120冊
30秒
240