シリーズ 図書館に思う
図書館を手のひらに 情報の圧縮化技術への格闘
図書を収める図書館
その図書の内容を把握するため、人間はなんと格闘をしてきたのだろうか。
目録カードはその試行錯誤の末にたどり着いた一つの形であった。
マイクロフィルム、マイクロプリント、マイクロフィルムといった光学的圧縮化の試みが成された。図書館はいつも新しい技術に着目し てきた。
新技術と量との戦いでもあった。
世界を押さえ込めるかにみえた、マイクロ技術もまたたくまに膨大な一大コレクションにふくれあがった。
昨今のコンピュータ技術の発展は、すばらしい限りである。コンピュータがよちよちと文字を管理できるようになった1950年代か ら、図書館員は、ピ ラニアの如くコンピュータの可能性を追求しだした。アルファベットの大文字しか使えなくても、カタカナだけしか使えなくても、図書館 は、そのコンピュータ の将来性に夢を託した。いつ日か、コンピュータに全ての情報を管理させたいと。
カタカナから漢字へ。いくつもの先駆的図書館が、漢字の打ち出しにトライしたことだろう。思い出深い図書館の名前が蘇ってくる。あ なた達は先駆者 だった。その名を忘れることはないだろう。
コンピュータの発展ともに、取り扱える量も爆発的に増大し、いまや、メガからギガへ、そしてテラの世界へと日々進化を遂げている。
いつしか手のひらにのる図書館が生まれ出すだろう。
そして、言葉の導く、不思議な世界へ。
一冊に本との出会いが人生を変える。ただの本。文字の羅列なのに。
時間を越えて、空間を越えて、あなたを、初めての世界へ連れていく。言葉。
それに出会うため、100万冊の図書が、1億冊の図書が必要なのかもしれない。
情報の海の中で、あなたの人生を変える出会いが、おきるために
ビル・ゲイツ著の思考スピード経営という本をよんでいたら、ヴァーニヴァー・ブッシュ博士の考えたメメックス(1945年提唱)と いう装置が紹介さ れており、ビルゲイツは、これをインターネットパソコンの原形として紹介している。(p196)
1945年当時は、マイクロフィルムを利用して、あらゆるデータをコンパクトに蓄積し活用する方法である。