黒 澤公人の図書館に思う 知のおもてなしの場としての図書館

「一次情報ダイレクトアクセス」時代、「検索即閲覧」時代のドキュメンテーションシステムのあり方を考える。

シリーズ 図書館に思う。

知のもてなしの場としての図書館

人類の智恵の集積の場所として、図書館。

たくさんの人類の英知を留める、書

そこに至るために、先達たちの智恵と努力

若き人に、人生を求める人に、知を求める人に

知のもてなしをする場。

図書館

目録は、訪れる人をもてなしをするための 手作り料理のようなもの。

目録カードは、図書館を代表する物でした。図書と人をつなぐ、案内人でした。

いくら図書があっても、整理されていないものは、ただのゴミのようなものです。

コンピュータと目録の話

コンピュータの登場によって、図書館員たちは、いち早くその可能性を追い求めました。計算機として登場したコンピュータは、図書館 員達の手で、デー タ管理マシンへと変貌を遂げて行きました。

そして、目録カードに記載されたデータを、コンピュータに移す作業が、本当に気の遠くなるほどの努力の内に成されました。

目録こそ、図書館の命だからです。

目録カードの話

1997年、黒澤は、アメリカの図書館を見る機会を得た。そこで、訪れたサンフランシスコパブリックライブラリーは、1996年 に、旧建物から新建 物へ移転していた。その建設資金の一部を得るために、市民に1ドル募金を呼びかけた。その時、コンピュータ化の波によって、使われな くなったカードを渡し に、そこにメッセージを書いて貰いました。そのカードは、現在、書庫スペースと閲覧スペースを区切る壁にまるで、模様のように張り込 まれ、市民の手で作り 上げた図書館のメモリアルとしてその建物と存続することになりました。何十年かして、子供の頃、この目録カードにメッセージを残した この壁を懐かしく見る 人がいるのかもしれません。

この目録カードの壁にはいくつかの意味を感じることが出来ます。

市民と図書館を繋ぐ、メモリアルとして

書庫と閲覧スペースをつなぐ、象徴的な目録カードのイメージとして

こんな使い方素敵ですね。

(by kimito 1999.12.09)