黒澤公人の自動化書庫導入のチェックシート
国際基督教大学図書館で、自動化書庫を運用しているが、出庫数は1日150冊から250冊程度なので、以下の条件は、国際基督教大学図書 館の運用経験から推測されることして、述べたものである。
(実際の運用実績があれば、情報がほしいところである。)
- 入庫冊数 と 1日の利用回数
- 1日 300冊未満 特に問題なし
- 1日 300-600冊 パフォーマンスに注意
- 1日 600冊以上 固定入庫不可
- 1日 1000以上出庫予定 高速化対応が必要
6. 増設の場合の注意点 搬送経路の拡大に伴う遅延
パフォーマンスの注意点
- 出納ステーションの数 数が多くなると搬送経路が長くなり、出庫パフォーマンスが悪くなる。
- ダブルコンテナ方式で、入庫率50%を超えだすと、奥側コンテナも使用するようになり、
- 出庫時間が相対的に遅くなってくる。入庫率50%以降は、どんどん遅くなる。
- 固定入庫が多くするとそれを戻す作業に、1冊1分では戻せないので、1冊2分計算でも、
- 60冊固定入庫あると、2時間はかかることになる。(実際は、1時間程度か)
- (固定入庫の場合、呼び出した順番にコンテナが来るとは限らないので、入庫すべき図書を すば やく見 つけ出す方法が必要。たとえば、10冊づつ処理す る。)
- 大量の入庫が連続して、出納ステーションを占拠すると、出庫のパフォーマンスが低下するので、出庫のすくない時間帯を見計らっ て、まとめて入庫する。(開館時など利用に少ない時間。閉館間際は、利用する人がいるので、要注意。閉館後など)
600冊以上出庫の場合
- 出庫のパフォーマンスは、フリーも固定も同じであるが、問題は固定入庫処理。
- 開館時間中は、ほとんど出庫に占有されて、入庫処理は、難しくなってくるので、固定入庫のように時間をかかる方法はさけるべ き。
- 出庫が重なってくると、出庫時間が相対的に長くなってくるので、出庫時間を待ち時間が相対的に長くなってくるのが、日
常化してくるので、待ち時間を明示するシステムも必要になる。
1000冊以上の出庫の場合
高速化手法
- 自動化書庫をセグメント化して、出納ステーションを複数化する。この場合、搬送経路自体もセグメント化して、分割しておく必要がある。
- 入庫方法の確立。開館時間帯は、出庫作業でほぼ出納ステーションは、常時動いているので、入庫する時間を検討する必要 がある。開館前や閉館後に入庫作業を行うなどの対策が必要。入庫量も出庫に見合う量になるので、それなりの時間が必要。
増設の場合
- 多くの場合、搬送経路、出納ステーションをそのまま、書庫部分を増設するので、搬送経路の延長が発生し、パフォーマン スは低下する傾向になる。増設するということは、既存の書庫もほぼ満杯に近いので、入庫率50%以上に伴う、コンテナの取出し時間が 増加している。(ダブルコンテナ、ダブルディープ方式の場合)