黒 澤公人の Project L OCLC

「一次情報ダイレクトアクセス」時代、「検索即閲覧」時代のドキュメンテーションシステムのあり方を考える。

黒澤公人のProject L  OCLC



今や、世界中の図書館をサポートする世界最大の書誌ユーティリティである。
その出発は、1967に始まる。1967年当時どんなコンピュータがあったのだろうか。
1960年代になって、画期的コンピュータ IBM360が登場する。事務用コンピュータとして
いままでのコンピュータの次元を変えた画期的なシステムとして登場した。
いまから思えば、とんでもないほどの性能しかないのだが、当時は、希望の星であった。
図書館人のコンピュータへのあこがれ、もしくは、使うぞ という強烈な意思が、ふつふつと
伝わってくるようである。
IBM360と現在の携帯電話 の比較は、まるで、恐竜ティラノサウルスと二十日ネズミを連想させる。
それほどまでの進化をコンピュータはしてきたのである。この数十年である。

そして、脈々とデータの蓄積をしてきた。1960年代 MARCが誕生し、そのデータを処理するシステム
沿革で自由に使える(当時は、電話回線、しかも国際回線でアクセスしたのである。)

その激動の時代の先頭を切って、希望の星として輝きつづけたのである。

日本に、本格的な書誌ユーティリティーが登場するには、20数年の時を待つことになった。それは、
コンピュータの日本語への格闘を制する必要があったからである。しかし、その格闘は、いまも、なお続いているのである。

世界中の図書館に向けて、今日もまた流れている、日本語の図書のデータは、決して日本から発信されたデータでないことを、世界中の図 書館は、不幸に感じて いるのかもしれない。
この現実に誰も、コメントしなくてよいのであろうか?

この無言の無関心さが、いつか、日本語の書誌が、世界の中で、どう、扱われていくのか、いつか、決まることになる。
世界中の図書館にとって、一番必要な形になることは、当然である。日本語の本だからといって、日本の形にこだわることもないし、日本 のルールなきルールに 振り回される必要もない。