黒澤公人のProJect L アマゾン 人工知能DBの生成


「一次情報ダイレクトアクセス」時代、「検索即閲覧」時代のドキュメンテーションシステムのあり方を考える。

黒澤公人のProject L  AMAZON

AMAZON が今、分析できるデータには、どのようなものがあり、どのように分析して、システムに反映しているのか、知るべきである。
しかし、AMAZON は、ほとんどデータを公開していないし、さまざまな特許をとっているので、推測の域をできないが、
いくつかは推測可能である。
このデータこそ、売り上げを増加させる最大の武器であり、この蓄積は、おそらく、図書の関連をつける超巨大人工頭脳データベースに成 長していくにちがいな い。
いやすでに成長している最中にちがない。
このデータベースは、あやゆる図書の相関関連を示す、参考データベースにもなる。
図書を売り上げることによってうまれる Web of Science のようなデータベースが、生まれだしているのである。

具体的に検証してみよう。
一人の人が、どのような図書を買い続けるか。
どのような感想を述べるのか。
リストマニアをつくるのか。
どのような紹介をするのか。
一度買った図書を。どのように再販売するのか。
Web サービスをどのように活用するのか。

さまざまな観点から、販売のための図書目録データベースが、さまざまな付加機能をつけて進化している。
このデータの分析の向こうに、次の、技術提案がある。

AMAZON は、アマゾンの世界に中で、完結しているようにみえる。
AMAZON に掲載されていない図書の注文を受けたりはしないが、中古市場のためにも、古いデータの
取り込みも行っている。

図書を売りたいわけではない。
儲かる商品をうりたいだけなのだ。
それが、たまたま、図書だったにすぎない。
しかし、この購買動向、検索動向、ランキング、書評、リストマニアなど、データがどんどん増えていくことによって
売り上げを伸ばしている。

AMAZON の社員が、図書の目録をとったり、図書の関係付けをしているわけではない(と思われる)
顧客が、AMZAZON の提供するシステムを活用してデータを構築していくのである。

あと、100年たったとき、ある人が、こんな本があるはずだがといったとき、その本が、世界のどこの家にあるのか
瞬時に探し出せるのは、AMAZON なのかもしれません。
(もちろん、個人情報に関することなので、AMAZON が、人に教えたりはしませんが。)


アマゾン・ドット・コムの光と影 潜入ルポ  躍進するIT企業・階層化する労働現場  横田増生/著
をよむ。
労働現場はいろいろあるかもしれない。本学図書館の利用された図書を書架に戻しているのは、本学の学生さんたちです。
いろいろたいへんな仕事に感謝しなければなりませんね。