黒 澤公人の Project L LINKITについて

「一次情報ダイレクトアクセス」時代、「検索即閲覧」時代のドキュメンテーションシステムのあり方を考える。

黒澤公人のProject L  LINKITについて


図書館トータルシステムの誕生  金沢工業大学 1982年

日本の図書館システムの歴史の中で、いや、大学図書館の考え方を、根本的に変えた図書館の一つとして、歴史に残すべき図書館のひとつ である。
1982年当時、日本の大学図書館の考え方を、根本的に打ち破った図書館として登場し、多くの大学図書館を驚かせた。北陸の地に、あ たりを見渡すかのような、ひときわ高い建物が、ライブラリーセンターであった。天を貫くような際立ちがそこにはあった。

サブジェクトライブラリアンの存在など、本当に画期的であった。

そして、全面カードレス化を果たしたトータルシステムが、登場した。1982年当時、オンラインもそろそろ実用化しはじめ、漢字の利 用も開始されるという時期に、図書カードという概念をすべて捨て去った図書館システム登場した。


これらのシステムも、当時、どこかに存在しているシステムを導入したというわけではない。このカードレス化に向けて図書館システムを 構築し、いままでの概念を総合的に統合することによって生み出されたものである。

私が、金沢工業大学を訪れたのは1983年の私立大学図書館協会 総大会のときであるが、黒澤の図書館システムの考え方にも大きな 影響を与えたのは、確かである。そして、ライブライセンターの初代館長の酒井氏の強烈な個性とパワーを懐かしく思い出す。